花の日記

山歩(さんぽ)のときに出会った小さな花たちの記録
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鳥・虫・生き物
  • オオイタビのゆりかごの中で  (冬編)

  • ゆりかごの中のオオイタビコバチ

    12月、オオイタビの雄株の花嚢中に、オオイタビコバチがいました。
    ほら、ちょうど雄花嚢の入口の付近を見てね、アリみたいなのがいるでしょう・・・

    たどり着いた女王蜂 クリックしてね

    これでも女王蜂、入り口で翅が取れて、もう飛べないけれどね。
    これから卵を産んで、オオイタビのゆりかごの中で卵を育ててもらうのです。
    女王蜂は卵を産んだら死んでしまいます、だからもう翅はいらない・・・

    忍び込んだ、雄花嚢はこんな感じ、中は空洞で、入り口は雄花、奥の赤いところは雌花。
    (雄花嚢は雌花も雄花もあるけれど、雌花嚢の中には雌花しかありません。)

    雄株の花嚢の中

    雄花嚢の雌花の花柱は短くて先端がラッパ状に開いています
    花柱の長さが、コバチの産卵管の長さと同じだから、雌花の子房に卵を産んで・・・
    そしたら花嚢は「虫こぶ」になって、こんなふうになるみたい↓

    はじめ → 花柱は短くて先端がラッパ状 花柱は短くて先端がラッパ状
    2 虫えい花がおおきくなっていきます。
    3 → 成長した虫こぶ 虫こぶでいっぱい
    4 → 生まれた! 生まれたよ・・・
    ♂のコバチ ひと足先にに生まれるのは♂
    コバチ♂は触覚が短く、前足が太くて目だっています。翅はないみたい
    まだ丸いカプセルの中に黒い影が見えるコバチ♀とカプセルごしに交尾して死んでしまいます。
    コバチ♂の一生は・・・広い世界を見ることもなくちょっとかわいそう
    そして交尾を済ませたコバチ♀が生まれて、外へ飛び出していくのです。

    コバチは冬の間は、雄果嚢の中で越冬します。

    こうして1年間にこのサイクルを数回繰り返し、コバチの数を増やすのです。
    オオイタビの雄果嚢は、 コバチのゆりかごなんですね。

    PS
    コバチが入らなかった雄花嚢はしわしわになって落ちます。
    オオイタビの雄果嚢
    左から2番目、赤くて小さい雄花嚢は落ちていたのを拾ったものです。
    割ると落ちた雄花嚢
    割ってみると、中はすかすか。虫こぶも種子もできていません。
    これは、虫こぶの雄果嚢はしっかりと枝につけて、コバチを大事に育てている証拠です。

    -----------------------------------------------------------------------------------

    参考文献

    [PDF]身近なイチジク属の植物の教材化
    http://www2.open.ed.jp/data/20187/01.pdf

    絶対送粉共生系における共種分化過程の解析--イチジク属
    http://www.bun-ichi.co.jp/PDF/1069-6/04.pdf

    「イヌビワとコバチの約束」 浜島繁隆 鈴木達夫 文研出版

    植物の私生活  デービット・アッテンボロー 山と渓谷社

    関連ページ
    オオイタビ
    ヒメイタビ
    イタビカズラ
    アコウ 冬の果嚢二次寄生蜂が生まれます
    頑張れオオイタビコバチオオイタビからコバチが生まれる瞬間、雄果嚢の雌性期のようすです
    コバチの冒険オオイタビの雌花嚢のようすです
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    9 Comments

    うすのき says..."優しい感じ"
     おはようございます、真っ暗だけど。

     しばらく忙しくて篭っていたら虫が・・。

     気持ち悪いではなく、優しい目線になってる!!文章も柔らかくて・・・。でもキッチリ縦切りで、ムシムシパラダイス写し取ってるし・・。長崎にもファーブルが存在したのか!!(笑)
     ちなみに、デービット・アッテンボロー好きなんですよ~~~。
    2008.12.05 04:49 | URL | #H6hNXAII [edit]
    とんちゃん says..."おはよう!"
    pandaさんもついに植物学者に近づいてきた!
    理科先生のなかなかさんみたいになってきた!
    いちぢくのようなおいしそうな実のオオイタビで繰り広げられる神秘の世界をじっくり見ました。
    よくここまで追求しましたね。pandaさんの情熱がそうさせたのか・・・
    栄養一杯の実の中で確実に育つという事ですね。
    これでは食べてみようという前にコバチがいるかどうかしっかり確かめないとうっかりなんてことに・・・
    このページは何度も見る必要がある
    2008.12.05 08:01 | URL | #- [edit]
    panda says..."おはようございます!"
    ★うすのきさんへ★
    あさの4時…まで何をしていっらっしゃったのでしょう?今日のお仕事大変ですね。
    たくさんの虫でしょう?花が少なくなって…というより、虫も面白くなってしまいました。うすのきさんやあすかパパさんが見ていてくれるから、虫のことを書いても間違ってたら教えてもらえると、のびのび書いています。よろしくお願いしますね!
    デービット・アッテンボローの「植物の私生活」をよんでると、面白いですね。植物が世界の花と広いけれど、不思議がたくさんでこんな植物も見てみたい…と、世界をまたにかける日も来るかしら?今日はお天気が悪いから続きを読まなくちゃ!

    ★とんちゃんへ★
    なが~いブログを読んでくださってありがとう!なかなかさんの影響も大いにあるよね、私達。でもなかなかさんは特別。私の場合、オオイタビの食べられる実を捜してるうちに、いろんな実に出会って面白くなったという食べ物がらみ…(*^-^*)ゞ
    だけど、イチジク属の受粉の仕組みがよくわかりました。夏に雌花編を作ってみたい・・・(*^-^*)ゞ
    そのときはまた読んでね、とんちゃん。
    2008.12.05 09:25 | URL | #s3xzpNyI [edit]
    なかなか says..."素晴らしい!!"
    pandaさん すばらしい観察内容ですね。 とてもよくわかりましたよ。v-352
    このままHPが出来上がりそうですね。

    今度は、夏にコバチが花粉をつけて飛び立つところや、オオイタビに入っていくところが見てみたいですね。
    2008.12.05 13:32 | URL | #wLMIWoss [edit]
    panda says..."こんにちは"
    ★なかなかさんへ★
    なかなかさん、ありがとう!
    ほんとは書かなきゃいけないこと、まだたくさんあるんだと思うんです。半分しか書けてないですよね。
    夏にコバチが花粉をつけて飛び立つのは、夜明け前なのだそうです…めぼしをつけて通えるかな~。オオイタビは山じゃなくてもどこにでもあるけどね。入っていくところになると…こりゃあ、スゴイ確率かも!でも雌花嚢の場所は2ヶ所見つけたから、中身は紹介できるかなぁ、なかなかさんありがとう!
    2008.12.05 16:28 | URL | #s3xzpNyI [edit]
    yuuko says..."こんばんは!"
    すごい観察ですね~
    これは実を割って何日も観察したのですか?
    半分になった実の中でもコバチは成長するのでしょうか?

    質問ですが
    オオイタビは雌株も雄株も実をつけるのですか?
    虫こぶを作るのは雄株の実で 人間が食べるのは雌株の実なのでしょうか?
    雄の実はコバチが入った方が嬉しいんですね?
    それによって受粉が出来るわけですもんね・・・
    これはアケビでも同じことなのでしょうか?

    アケビならこちらでも出来そうだから この仕組みを見られるかなぁ・・・
    とても面白いものをありがとう~☆

    コバチとコバエって違いますか?
    2008.12.05 20:04 | URL | #7PUYXG.I [edit]
    panda says..."yuukoさん、こんばんは"
    yuukoさん、面白がってくださってありがとう!
    何日も観察したわけではないんだけど、雌果嚢も雄果嚢もオオイタビでさえ区別のつかない状態からはじめたので、何度も足を運んで観察しました。

    オオイタビは雌株も雄株も実をつけます。変だよね!でも、雌花と両性花みたいな感じです。花の形が内部にへこんでしまってるので、雌花嚢、雄花嚢とよんでいます。花のことです。それが大きくなって果実になると雌果嚢、雄果嚢とよびます。でも花嚢も果嚢も形は変わらないから無花果(イチジク)・・・笑

    虫こぶを作るのは雄果嚢です。鳥や私が食べたのは雌果嚢。

    雄花嚢の中では、花粉を運んでもらうためのコバチを育てています。コバチはオオイタビに栄養をもらってたすけてもらっています。共生っていうのかな。
    イチジク属はみんな共生の関係のコバチがいます。イヌビワにはイヌビワコバチ、オオイタビにはオオイタビコバチetc、yuukoさんがよく教えてくれる虫こぶを作ってる○○タマバエとかと同じ。
    イチジク属は暖かい地方の植物なので、北海道では見られないみたい。
    アケビは果実は似てるけれど、科がちがうんだよ。

    イチジク属の受粉の仕組みは面白くて、ここに書いたのは1/3なの。冬の雄花嚢のことだけ。だから夏の雄花嚢と雌花嚢を観察して仕組みが完成かなぁ…夏まで待っててね。

    私の説明でわかる?下手でごめんね、きっとなかなかさんが詳しいから聞いてみて、私よりうまく説明できそうです<(_ _)>

    yuukoさん、今日はね長崎あられが降ったの、もしかして明日雪が積もってるかも、うれしいなぁ。。。写真に撮るからね!
    2008.12.05 22:35 | URL | #s3xzpNyI [edit]
    yuuko says..."わぁお!"
    ちょび~~っとわかったぞ!

    イチジクをどうして無花果って書くのか分からなかったの
    今ずいぶんと分かりました
    pandaさんの説明 分かりやすいよ
    それでも、分かった気になってるだけかも
    来年 見えない花のほうを観察していただけたら完璧にわかるわね!♪
    ・・・・・・・・かな??

    花を咲かせないからコバチを養って受粉を助けてもらうなんて涙ぐましいなぁ~・・・・
    2008.12.06 17:26 | URL | #7PUYXG.I [edit]
    panda says..."yuukoさん、こんばんは"
    ありがとう!
    去年イヌビワのとき解ったつもりだったけど、突き詰めてみると解ってなくて、これはけっこう難しいのかも。だからオオイタビの果嚢をこれかな?これかな?って説明と比べているうちに面白くなって。。。オオイタビに遊んでもらいました…(*^-^*)ゞ
    今日の長崎は一日小雪が舞っていました。寒い一日だったよ。yuukoさんのまねをして車の中から雪を撮ってみようと思ったけど、私は運転手、信号が青になってこれ一枚でした(*^-^*)ゞ
    http://blog-imgs-40.fc2.com/n/a/n/nannjyamonnjya/IMG_0607.jpg
    2008.12.06 22:03 | URL | #s3xzpNyI [edit]

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