花の日記

山歩(さんぽ)のときに出会った小さな花たちの記録
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  • ハシナガヤマサギソウ

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    ハシナガヤマサギソウと思っていたのですが、距の長さが4cmあります。

    距をみて!

    ヤマサギソウの距の長さは14~20mm
    「ハシナガヤマサギソウの距は2cm以上、オオバナヤマサギソウの距は3cm以上」
    と、図鑑の記述はこれだけ。他に区別点がなければオオバナヤマサギソウとよんでよさそうですが・・・
    どんなものでしょう?

    花

    ヤマサギ、ハシナガ、オオバナ、花はみんな同じに見えます。

    花序

    葉

    一番下の葉は大きく、茎をだきます。しだいに小さくなり5枚の葉をつけていました。
    茎にはやや稜があります。

    1ヶ月以上前の写真です。距の長さだけで・・・分けなくてもいいかなと思ったり
    ハシナガヤマサギソウの別名にもなっているようですね。同じものとしていいのかな?

    -----------------------------------------------------
    ハシナガヤマサギソウ
    別名  オオバナヤマサギソウ
    分類  ラン科  ツレサギソウ属
    分布  ヤマサギソウの分布は北海道~九州、ハシナガやオオバナは南へずれてくる。
         オオバナは中国地方以西~九州

    ヤマサギソウの距について考えたときの記事です。
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    11 Comments

    光田 重幸 says..."すべてに通じる難しい問題"
     「図鑑に踞の長さの違いしか書いてないから云々」というのは、難しい問題です。いちいち書いてられない(スペースの問題で)から、代表的な距の違いで済ませることもあるからです。距の長さの違いは訪花昆虫の違いが関係していることもあり、ラン科の場合にはとくに慎重になります。
     一般的には踞の長さの違い程度では、せいぜい品種。分けないこともありえます。ただ、整理して研究者がなぜ変種にしたのかは、本人が同定した標本からたどってゆくしかありません。博物館などには、本人が同定したラベル(紙片)が貼られていることがあり、それが手掛かりになります。図鑑から判断してはいけないのです(図鑑は、本人の解釈のエッセンスが書いてあるだけです)。
     この学名の基本種は、ハシナガヤマサギソウだったはず。タイプ標本は中国でしたっけ。自然の実体は一方に置いて、学名をどうするかはタイプ標本との兼ね合いが物を言います。このあたりは一般人は近づけないところ。それで、一般人にできて重要なのは、地域的なまとまりがあるかどうか抑えること(形態、花期、訪花昆虫など)。連続的に変化すれば、雑種でないか調べること(これは一般人では難しいこともあります)。
     話が難しくなりましたが、たとえば図鑑でサワハコベの葉長が「1~4センチ」と書いてあったとします。自分が見てきたサワハコベが葉長3.5センチだった場合、「サワハコベの範囲内だ」と判断するのは、きついようですが「無能な人」です。研究者が「1~4センチ」と書いてあるのは、異なる二つの分類群(たとえばサワハコベとカサギソウモドキ)を混同してしまい、両者を種内変異として記述している可能性があるからです。私はまだ葉長3センチを超えるサワハコベを見たことがありません(オオサワハコベを除く)。
    2015.07.20 18:41 | URL | #UPCNk2uw [edit]
    panda says..."★みっちゃん先生へ★"
     みっちゃん先生、こんばんは。
     先生の話してくださることはよくわかるのですが、図鑑に書いていない情報を手に入れるのは難しいです。図鑑から判断してはいけないということも、何度もお聞きしていることなのですが、やはり私にとってはまず図鑑を読むことから始まります。今回もそこまでで止まってしまいました<(_ _)>
     地域的なまとまりがあるかどうかについては、このオオバナタイプはネットで調べてみると山口と福岡の石灰岩質の山にあるようです。そして、福岡で見た分についてはごく一部というのではなく数は多かったです。

     サワハコベとカサギソウモドキについては、すっきり解決するといいなぁと思っています。またたずねていいですか?
    2015.07.20 22:21 | URL | #s3xzpNyI [edit]
    陽だまり says...""
    pandaさん、今晩は。
    私の辺りは梅雨明けがまだ。雨の山歩きは嫌いじゃないですが家ではうっとうしくてたまりません。
    以下、マイフィールドに咲くヤマサギソウ、ハシナガヤマサギソウ、オオバナヤマサギソウ、マイサギソウについての私の考えです。
    ハシナガヤマサギソウとオオバナヤマサギソウですが、距が長いものは唇弁と側萼片も長い傾向にあり、その他に明らかな外観上の違いはないと思います。葉の大きさと枚数は変異が大きく、pandaさんの葉の画像はその一例と私は思います。Y-Listはオオバナヤマサギソウはハシナガヤマサギソウの別名としていますね。
    ヤマサギソウですが、私はこれが典型的なヤマサギソウというのは見たことがありません。こちらで見られるものは単にハシナガヤマサギソウの距が短いタイプだと思います。
    一昨年、距が短いヤマサギソウ(葉はハシナガヤマサギソウの範疇)の群生が出現しました。翌年、その群生は距が長いハシナガタイプに変わり、ヤマサギソウ型の短い距は消えてしまいました。個体数の変化に明らかな変化はなかったので盗掘の可能性は除外して良いと思います。
    この変化を見て、私は私の辺りのヤマサギソウと言われている距が短いタイプはハシナガヤマサギソウの一形と考えるようになっています。
    ハシナガヤマサギソウの距は蕾で10~15mmくらいですが開花時には30~40mmに伸びています。距の長さの成長がどの時点でとまるのかなども調べる必要があるかもしれませんね。

    古い写真図鑑ですが、橋本保他,カラー版野性ランのヤマサギソウの葉は幅広く丸く見えます。花の形もコンパクトにまとまりハシナガヤマサギソウとは雰囲気が違います。

    これらのことから当地のものはハシナガヤマサギソウとマイサギソウの2タイプに集約されると考えています。
    マイサギソウは同じ標高、日照条件でも花期が一ヶ月遅く、石灰岩地では見ない、花がうつむきに咲いて距が上を向く、葉は小さく果実期には黄変することが多いなどハシナガ型とは形態以外にも異なる点が多いです。
    2015.07.20 23:28 | URL | #KtOtvm9U [edit]
    陽だまり says...""
    光田先生、今晩は。
    書き始めて過去の画像などを見ているうちに時間が過ぎ、先生の投稿にきづきませんでした。

    ハシナガヤマサギソウやマイサギソウについても送粉昆虫を調べていますが、現在のところ花粉塊をつけたものの撮影に成功していません。ランは蜜を持たずに昆虫をだますものがけっこうあります。ハシナガヤマサギソウの距に蜜があるかは確認していませんがマイサギソウにはあります。
    調査が進まない要因のひとつは、このところラン科の根こそぎ盗掘が激増していて、カメラのセッティングをためらわざるを得ないのです。
    距の長さと送粉昆虫の関係も種の違いの決め手の一つ、目からウロコでした。
    2015.07.20 23:44 | URL | #KtOtvm9U [edit]
    panda says..."★陽だまりさんへ★"
     陽だまりさん、おはようございます。
     昨日はハシナガヤマサギソウやカサギソウへのコメントでずいぶん時間を割いていただいたのではないかと感謝しています。ありがとうございます。

     陽だまりさんのコメントを読んで、もう一度、長崎の草原に咲くヤマサギソウについて考えてみました。県中央の草原2地域では、どちらも記録としてヤマサギソウとハシナガヤマサギソウとなっています。距が短いタイプと長いタイプは同じところに同じ季節に出ています。地質はそちらのような石灰岩地ではありません。また距の長さが2cm以上のものもヤマサギソウのように上を向いているものが多いことも少し違います。
     でも、マイサギソウが北よりに分布していること花期が今頃だということを考えると、低山のものはハシナガヤマサギソウなのかなと思いました。そして、陽だまりさんのフィールドを見て「距が短いヤマサギソウとしているのはハシナガヤマサギソウの一形と考える」と、連続しているのがわかります。
    ただ、長崎のものは6月中旬に咲き、「ヤマサギソウの一形がハシナガ」といったほうがピッタリです。そういう意味では長崎のヤマサギソウ似のハシナガさんと福岡のハシナガさんは違うものではないかと思ったりしています。
    福岡のハシナガさんを見せていただいてよかったです。
    2015.07.21 07:51 | URL | #s3xzpNyI [edit]
    多摩NTの住人 says..."こんにちは"
    ツレサギソウの仲間はずいぶん種類があるんですね。詳しく研究されていてさすがです。当方ではトンボソウくらいなので、同定に悩むことはなく、このように悩んでみたいものです。
    2015.07.21 08:24 | URL | #rId1tC1Q [edit]
    平家蟹 says...""
    秋吉台のヤマサギソウとハシナガヤマサギソウは距の長さと全体の雰囲気(ヤマサギソウの方が多少緑色が濃い)
    で区別していましたが距の短いタイプのハシナガヤマサギソウもあるんですか(^^;)
    ここのコメントは見なかったことにしよう(/_\) ヾ(^^;)
    いろんな部位の長さは成長過程のどの辺になるか一度見ただけでは分からないから参考にならないというか、あまりしないというか。
    2015.07.21 12:39 | URL | #- [edit]
    panda says..."★多摩さんへ★"
    多摩さん、こんばんは。
    ラン科は可愛い花、面白い花、楽しいですね。私はまだトンボソウを見たことがありません。オオバノトンボソウはけっこう多いです。一番すきなのはコバノトンボソウ ^m^
    2015.07.21 23:04 | URL | #s3xzpNyI [edit]
    panda says..."★平家蟹さんへ★"
    平家蟹さん、こんばんは
    秋吉台にはオオバナもあると書いてありましたよヾ(^^;) うふふ
    >ヤマサギソウとハシナガヤマサギソウは距の長さと全体の雰囲気(ヤマサギソウの方が多少緑色が濃い)
    そういえば、福岡で見たのは白っぽかったし、長崎のは緑っぽいような気がします。地域差かと思っていたのですが、長崎のはヤマサギソウで、ヤマサギソウも大きな株は距が長くなるとか・・・だんだん迷宮にはまってきました。
    2015.07.21 23:15 | URL | #s3xzpNyI [edit]
    マツモムシ says..."奥が深い迷宮"
     これまた、面白いですね。兵庫県ではこのタイプではほとんどが距の短いヤマサギソウと思われるもので、ハシナガ・タイプは北部の高原地帯に出てきて、開花はこれからというところです。
     兵庫県南部のヤマサギソウでは開花期が5月下旬で、オカオグルマの開花期と一致します。ところが北部高原地帯では近隣のオカオグルマが種子を飛ばし終える7月下旬にようやくハシナガ・タイプの開花が見られます。よって、兵庫県下ではヤマサギソウとハシナガヤマサギソウは少なくとも変種レベル程度には分化しているのではないかと思っています。
     この傾向が西に進むにつれてどう変わっていくのか非常に興味深いところですね。

     訪花昆虫についてですが、ラン科の場合でも破れた花粉塊中の花粉がアザミウマなどの微小昆虫類が受粉する可能性があるようで、開花期の早いものや、結実率の低いものなどはその可能性を考えてもよいのかもしれません。
    2015.07.23 03:12 | URL | #7qQ58teA [edit]
    panda says..."★マツモムシさんへ★"
    マツモムシさん、おはようございます。
    長崎市内のヤマサギソウも5月中旬に咲きます。標高は300mくらい。ここでは距の長さ気にならないくらい短いです。6月中旬に咲くのは、2cmくらい~と距が長くなり、標高が400m前後あります。野焼きされる草原です。ここにはヤマサギとハシナガが記録さてています。
    マイサギソウは7月中旬、標高が700-800mくらい九州の中央部で見ました。
    そして、今回の距長一族さんたちは石灰岩質の山標高は4-500mくらいでしょうか、5月中旬に咲いていました。

    以上、私が見た九州のヤマサギソウの仲間のまとめです。私では手も足も出ません^m^
    2015.07.23 07:52 | URL | #s3xzpNyI [edit]

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