オドリコカグマ 2種
長崎では海岸沿いから山の中まで普通に群生しているイシカグマ
そのイシカグマとオドリコカグマの違いが微妙で、見分けることができずアップできませんでした。
案内していただいたオドリコカグマの細部をみてみました。
はじめに伊豆半島で見つかったので、「伊豆の踊り子」を連想してオドリコカグマ。
イシカグマより羽片が込み合っていなくて、ほっそり優しい感じのオドリコカグマでした。
最下羽片はほっそりしています。
葉柄もイシカグマに比べると、毛が開出しています。
図鑑の記述では「イシカグマのソーラスは辺縁についているが、オドリコカグマはそれより内側に位置して、小羽片の切れ込みは浅く、羽片基部の数対の小羽片を除けば、おおむね浅~中裂するのみ。包膜の硬毛もイシカグマより多い傾向にある。」と書いてあります。しかし、葉脈が鋸歯に届いているのが気になります。
中軸の表面は無毛。裏面は有毛。
イシカグマ(左)、
イシカグマ(上)、
オドリコカグマの葉柄には毛が多いです。
追記:つくば植物園でオドリコカグマを見てから、再度葉脈の確認をしてみました。透かして見るとほとんどの葉脈は鋸歯まで届いています。イシカグマとの雑種のニセオドリコカグマとしたほうがよいのかもしれませが、よくわかりません。どうぞご教示ください。
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追記 2016/08/26
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つくば実験植物園で見たオドリコカグマは、
フモトカグマとイシカグマのちょうど中間のようなオドリコカグマでした。
これだと、私でもフモトカグマやイシカグマと違うことがわかります。
葉先が伸びてきれいな形なのですが、平面的に撮ることができないので
2分割してみました。
羽片基部の数対の小羽片を除けば、おおむね浅~中裂です。
葉表、中軸の表面は無毛
裏面は毛が多く、中軸や羽軸の背軸面にはイシカグマより長い毛がはえている。
葉脈の先端は鋸歯の先に届いていません。
ソーラスは辺縁より内側につき、包膜の硬毛もイシカグマより多いようです。
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オドリコカグマ
分類 コバノイシカグマ科 フモトシダ属
分布 本州(静岡県)、四国(徳島県)、九州
山地の渓流近くの林下に見られるシダ。
フモトカグマ イシカグマ